2010年12月02日

本の行方

[書名] 国有財産事務提要 新編 公務員宿舎篇
[解説] 函 見返蔵印有 初版 A五
[著者] 宇佐見勝 編
[出版元] 大村書店
[価格] 秘密
[刊行年] 昭和41
[お届け先] 秋田県

提要にしては、500頁ほどの厚い本です。ご注文は公費扱い。
宿舎の家賃計算の方法は、とやかく言われがちですが、まぁ細かい計算方法です。


昨日の地元紙に、国立国会図書館の記事がありました。
館長の長尾真氏につきましては、ウィキペディアをどうぞ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E5%B0%BE%E7%9C%9F

長尾氏は、デジタル推進派の最右翼といえる方です。
莫大な予算を背景に、かなりのスピードで事業を進めておられます。

今年、長尾氏の講演を聞く機会に恵まれましたが、その中で「文化の共有」は必要であるというのが基本にあったように覚えています。

『(長尾氏の構想は)デジタル化した同館所蔵資料のデータを外部の非営利団体に貸し出し、当該団体からインターネットで利用者に一定期間有償(図書館までの交通費(数百円)程度とされている)で配信するプランである』(ウィキペディアより)

運用が始まるとどうなるのか。
たちまち、本に携わる者たちにとってはかなりの影響があると思います。


つい最近の統計では、読書時間やテレビを観る時間がかなり減ってきて、ネットをブラブラする時間が増えているとありました。
ひょっとして、ブラブラする時に「デジタル書籍」に出会い読書に興味が湧くというきっかけが増えるのではないだろうか。「甘い!!」と苦言もあるでしょうが、読書のきっかけには有効かもしれないと思うのです。


教科書を電子書籍にするという話題がありました。
「落書き、マーカー線引き」を知らない世代が誕生するかも。
教科書をマスターした実感は、「本の疲れ(古本屋用語=使用感有の事)」と比例すると思いますが、いかがでしょうか。


人が生きるとは、思い出を作る事と思います。
使い切り、汚れきった教科書を見るのと、デジタル教科書を見るのでは思い出の質の違いは歴然でしょう。
本の存在理由は、そこにもあると思います。



※デジタル化したら、永久に保存出来るとはいえず、また、本を保管するより経費がかかる事も考えられる。
それは、長尾氏もお話しをされました。念のため。






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Posted by Kosho Liset at 14:31│Comments(0)ご注文品
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