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Posted by チェスト at

2010年11月09日

あれこれと考え中です

[書名] 南西諸島産有剣ハチ・アリ類検索図説
[解説] 函ビニカバ 美品 B5
[著者] 山根正気 他
[出版元] 北海道大学図書刊行会
[価格] 秘密
[刊行年] 平成11
[お届け先] 石川県



図書館からのご注文。
いかにも古本屋好みの本で、大手出版社の図鑑とは違いますね。


今月の半ば、九州の古本屋が集まり会議があります。

それについて、有名な古書店さん事「謎の大男」様からメールがありまして「一献」のお誘いと、そして、電子書籍についての問いかけがありました。
つい数日前の新聞に、紀伊國屋書店が電子書籍販売を始めた事が掲載されたばかりでしたので、いよいよ始まったな、と思っていた矢先でした。

目先の問題として「一献」を実現したいのですが、これは、つばめ文庫さんに「唐津ツアー」を組んでいただいたら、なお一層楽しくなりそうで…。


-近未来-
グーグルや電子書籍の会社がその事業を進めるため、その戦術として古本屋から絶版書籍を大量に買い漁る事態が密かに進む。

-その数年後-
経済不況真っ只中の日本で、古本屋業界がかつて無い売上を達成する。古書リゼットも年商5千万円のウハウハ状態に。

-その数年後-
過去の書籍がほぼ電子化され、グーグルや電子書籍の会社の事業が完了する。

-その直後-
日本から古書店がほぼ消滅。
困り果てた古書リゼットは、近くの木ノ下川に佇んでいると、ドンブラコと太鼓が流れている。拾ってみると、それは火焔太鼓だった。
古書リゼットは、火焔太鼓を1億円で売り楽しく余生を送ったとさ。


以下、「青空文庫」より少しコピーしました。

「ルルとミミ」夢野久作


 むかし、ある国に、水晶のような水が一ぱいに光っている美しい湖がありまして、そのふちに一つの小さな村がありました。そこに住んでいる人たちは親切な人ばかりで、ほんとに楽しい村でした。
 けれどもその湖の水が黒く濁(にご)って来ると、この村に何かしら悲しいことがあると云い伝えられておりました。
 この村にルルとミミという可愛らしい兄妹(きょうだい)の孤児(みなしご)が居りました。
 二人のお父さんはこの国でたった一人の上手な鐘造りで、お母さんが亡くなったあと、二人の子供を大切(だいじ)に大切に育てておりました。
 ところが或る年のこと、この村のお寺の鐘にヒビが入りましたので、村の人達に頼まれて新しく造り上げますと、どうしたわけか音がちっとも出ません。お父さんはそれを恥かしがって、或る夜、二人の兄妹を残して湖へ身を投げてしまいました。
 その時、この湖の水は一面に真黒く濁っていたのでした。そうして、ルルとミミのお父さんが身を投げると間もなく、湖はまたもとの通りに奇麗に澄み渡ってしまったのでした。

「途中省略」

ようようにお月様が沈んで、まぶしいお太陽様(てんとさま)が東の方からキラキラとお上りになりました。その時にはもう湖の水はもとの通り水晶のように澄み切っておりました。そうしてやがて……。
 シッカリと抱き合ったまま眠っているルルとミミの姿が、その奇麗な水の底から浮き上って来ました。
 ――可哀そうなルルとミミ……。


さてさて「青空文庫」さんの熱意には敬服しますが、これはテキストだけですよね。
これで読んだのでしょうか…。

読書とは、そんなものではないですよね。
私は、夢野久作の短篇は足を使い探し回りました。その思い出も含めて夢野なのです。

何でもすぐ手にはいるなんて、

--可哀そうな将来の子孫たちよ--





  

Posted by Kosho Liset at 16:54Comments(1)ご注文品