2009年12月19日
幻の文庫本
[書名] 新カンタベリー物語 創元推理文庫 539‐1
[解説] カバ 初版 文庫
[著者] ジャン・レー
[出版元] 東京創元社
[価格] 秘密
[刊行年] 昭和61
[お届け先] 山口県
店舗改装のため、文庫本と新書もほとんどツブシた。(古本屋用語です。
ちゃんとリサイクルはしております)
少し残していた文庫本にご注文。

幻想文学も含め、SFといったジャンルは旬を競うところがある。
刊行を急ぐため、こんなこともある。

『蛾』ロザリンド・アッシュ 工藤政司 訳 サンリオSF文庫 1979年初版
少し前までは、「幻の文庫本」と。「日本の古本屋」ではかなり相場が落ちて
いるけど、それでも、1冊3000円~5000円。
で、何で文庫本1冊がこんな値段なのか。

世界中の本の歴史でも、こんな誤植はないから。
鹿児島市内の、とてもセンスの良い本ばかり読んでおられる読書家さんから、
買い取りの時教えていただきました。
笑えないと言うのか、凍り付くような、たった1文字のSF。
[解説] カバ 初版 文庫
[著者] ジャン・レー
[出版元] 東京創元社
[価格] 秘密
[刊行年] 昭和61
[お届け先] 山口県
店舗改装のため、文庫本と新書もほとんどツブシた。(古本屋用語です。
ちゃんとリサイクルはしております)
少し残していた文庫本にご注文。

幻想文学も含め、SFといったジャンルは旬を競うところがある。
刊行を急ぐため、こんなこともある。

『蛾』ロザリンド・アッシュ 工藤政司 訳 サンリオSF文庫 1979年初版
少し前までは、「幻の文庫本」と。「日本の古本屋」ではかなり相場が落ちて
いるけど、それでも、1冊3000円~5000円。
で、何で文庫本1冊がこんな値段なのか。

世界中の本の歴史でも、こんな誤植はないから。
鹿児島市内の、とてもセンスの良い本ばかり読んでおられる読書家さんから、
買い取りの時教えていただきました。
笑えないと言うのか、凍り付くような、たった1文字のSF。
2009年12月19日
電子書籍
電子書籍が日本でもどんどん普及するだろう、というニュースが出ていた。
今でもインターネット利用が多いのだから、電子書籍は以外とすんなり受け入れられると思う。
そうなると、電子書籍派、新刊書店派、図書館派、古本屋派などと客層は今まで以上に明確に分かれていくような気がする。(当たり前だけど2つ以上の派を掛け持ちする人も多い)
古本屋派や新刊書店派は、書名や数頁読んで気に入ったら、買わなきゃ気が済まないところがある。
俳優の児玉清さんのエッセイ『女房質に入れてでも』は、仕事がない若い頃、どうしても欲しい高価な本がありローンで買った。それが奥さんにばれてしまい、問いつめられた言い訳についうっかり言ってしまった言葉だったそうだ。
愛する奥さんを質に入れてでも、本が欲しいという事だけど…。児玉さんは、今でもご存命なので無事収まったようで。
「日本の古本屋」には、古本屋だけが参加できる掲示板があるが、本の注文を受け発送したけど、返品された。そこに「二度と本を送らないで欲しい」と。しばらくすると注文主から「何故、本を送らないのだ」と怒鳴られてしまった。
夫婦の間に挟まれてしまい大変だったと、ある古本屋さんが書いてあった。
買わなきゃ気が済まない人にとって、本の置き場所なんかあっという間に無くなってしまう。
10年前から古本の買い取りを始めているが、家屋が本によって危ない状態にあった所を2回経験した。その1カ所は、窓のサッシが歪んでしまい、それが幸いにも空気の入れ換えがあって、本が湿気でやられておらず無事だった事もあった。
書店は、このような読書家に支えていただいている。
読書離れについては、そのデーターは信用していない。
何せ、昭和40年代には「(テレビのため)本を読まなくなった」とか、古くなると、大正時代の古本屋機関誌にも、「本を読まない。なんたる事じゃ」と書いてある。
いつの時代でも、読む人読まない人はいるのだから、問題でないところを問題にしている気がする。
だから、電子書籍から読書好きのきっかけになれば、底辺の拡大が期待出来る。
そして、電子書籍が古書の復刻まで入り込む事については楽観している。

『澁澤龍彦集成 全7巻 桃源社 昭和45年 』
これが、電子書籍で復刻されたとしても、ただテキストとして読めるかも知れないが、装丁が見ることが出来るのだろうか。
たとえ、本の形に見えるようになっても、野中ユリの装丁を忠実に再現できるのは不可能である。
『紙質』。
これだけは、どう頑張っても電子書籍には出来ない。
そして、古本ファンはこれが好きで買うのであるから。
本が出来た、その時代を映し出しているのが、また本の特長でもある。その本が醸し出す雰囲気や香り(カビ臭も含めて?)は、現物しか無理なのである。
本は、古くなり背表紙や小口が焼けたりすると、貫禄がついたような気がするのは古本屋だけだろうか。
新刊書店の本は、綺麗すぎて頼りないから、「悔しかったらヤケてみろ」と言いたくなる時もある。(これは冗談。良い本はすぐ買いますので)
今でもインターネット利用が多いのだから、電子書籍は以外とすんなり受け入れられると思う。
そうなると、電子書籍派、新刊書店派、図書館派、古本屋派などと客層は今まで以上に明確に分かれていくような気がする。(当たり前だけど2つ以上の派を掛け持ちする人も多い)
古本屋派や新刊書店派は、書名や数頁読んで気に入ったら、買わなきゃ気が済まないところがある。
俳優の児玉清さんのエッセイ『女房質に入れてでも』は、仕事がない若い頃、どうしても欲しい高価な本がありローンで買った。それが奥さんにばれてしまい、問いつめられた言い訳についうっかり言ってしまった言葉だったそうだ。
愛する奥さんを質に入れてでも、本が欲しいという事だけど…。児玉さんは、今でもご存命なので無事収まったようで。
「日本の古本屋」には、古本屋だけが参加できる掲示板があるが、本の注文を受け発送したけど、返品された。そこに「二度と本を送らないで欲しい」と。しばらくすると注文主から「何故、本を送らないのだ」と怒鳴られてしまった。
夫婦の間に挟まれてしまい大変だったと、ある古本屋さんが書いてあった。
買わなきゃ気が済まない人にとって、本の置き場所なんかあっという間に無くなってしまう。
10年前から古本の買い取りを始めているが、家屋が本によって危ない状態にあった所を2回経験した。その1カ所は、窓のサッシが歪んでしまい、それが幸いにも空気の入れ換えがあって、本が湿気でやられておらず無事だった事もあった。
書店は、このような読書家に支えていただいている。
読書離れについては、そのデーターは信用していない。
何せ、昭和40年代には「(テレビのため)本を読まなくなった」とか、古くなると、大正時代の古本屋機関誌にも、「本を読まない。なんたる事じゃ」と書いてある。
いつの時代でも、読む人読まない人はいるのだから、問題でないところを問題にしている気がする。
だから、電子書籍から読書好きのきっかけになれば、底辺の拡大が期待出来る。
そして、電子書籍が古書の復刻まで入り込む事については楽観している。
『澁澤龍彦集成 全7巻 桃源社 昭和45年 』
これが、電子書籍で復刻されたとしても、ただテキストとして読めるかも知れないが、装丁が見ることが出来るのだろうか。
たとえ、本の形に見えるようになっても、野中ユリの装丁を忠実に再現できるのは不可能である。
『紙質』。
これだけは、どう頑張っても電子書籍には出来ない。
そして、古本ファンはこれが好きで買うのであるから。
本が出来た、その時代を映し出しているのが、また本の特長でもある。その本が醸し出す雰囲気や香り(カビ臭も含めて?)は、現物しか無理なのである。
本は、古くなり背表紙や小口が焼けたりすると、貫禄がついたような気がするのは古本屋だけだろうか。
新刊書店の本は、綺麗すぎて頼りないから、「悔しかったらヤケてみろ」と言いたくなる時もある。(これは冗談。良い本はすぐ買いますので)